路線バスを撮ろう。
海老名駅前から路線バスの旅。
秋の朗らかな陽気の下、珍しく路線バスに乗ってみようと思い立ち、滅多に乗らない小田急線で海老名へ。
そこから農大前行きに乗ろうと、ロータリー中央に停車していたバスに駆け寄ってみると、運転手さんが扉を開けてくれました。
「農大前行きはここから乗れますか?」
尋ねると、運転手さんは笑顔で「いえ、ここからは乗れませんww、2番のりばからお願いします」と、バス音痴の私を諭してくれた。
どうやら、待機中のバスに乗り込もうとしてしまったようだ。
時間になると、先ほどのバスはゆっくりと2番のりばに近づいてきた。
14時過ぎ。14、5人のお客さんを乗せてバスはゆっくりと出発した。
運転手さんの軽やかな語り口で乗車中の注意事項などがアナウンスされる。
休日だからなのか、交通量はそれほど多くはない。
道幅は決して余裕があるとは言えないが、交通量が少ないので流れは良い。
快晴無風の秋晴れの天気の中、順調に、そしてダイヤ通りにバスは農大前を目指す。
バス停ごとに、お客さんがひとり、ふたりと降車していく。
そして入れ替わりに乗車してくるお客さん。
バスに乗る時にいつも迷うのが、前から乗るのか後ろから乗るのか?
整理券は?ICカードは使えるのか?釣り銭は出てくるのか?
押しボタンは誰が押すのかという駆け引き。。。
地元のバスならまだしも、初めて乗る路線はドキドキものである。
しかし、舐められないように、初心者だという素振りは決して見せず、あたかも常連の利用者だという顔をして運転手さんの斜め後ろの席に腰を据えた。
所要20分で終点に到着。のどかなところだ。
農大前と言っても、休日なので学生も居ない。
若い運転手さんと二言三言話しをし、5分後、再びバスは海老名を目指す。
自分も再びバスに乗車。
ペーパーながら、自分も一応は大型二種免持ち。
運転手さんの一挙手一投足を、ついつい目で追ってしまう。
折り返し時の待機時間に聞いた話、実はこちらの運転手さんは今年、免許を取得して運転手になったばかりだとか。
殻を破り、自分の好きな道へと進んだ勇気ある若者だった。
新人にしては、堂々とした運転じゃないか。
他のお客さんからは、立派な運転手さんの姿として映っていたに違いない。
昔と違って今の路線バスの運転手さんは、運転をしながら細かい車内アナウンスを自分で行う。
車いすのお客さんが乗車されるときには、そのアシストも行わなければならない。
公共交通機関である以上、お客さんは選べない。世の中にはいろいろな人がいる。
ちゃんと仕事をしていても、叱責されたりすることも多いだろう。
しかし、そんな数々の試練を乗り越えて、人は一人前になって行く。
今回お世話になった新人の運転手さんには、心からエールを送りたい。
2014.11.3 相鉄バス 綾31系統
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